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『ハゲレット』通信 [日記/2006年]

2月13日(月)

 芝居の稽古前に、歌稽古。1つはオフェーリアが口ずさむ歌、そしてもう1つは芝居の一座の連中が歌う歌。
 芝居の稽古は3幕後半と4幕冒頭をおさらい。その後、残りの2シーンを読み合わせ。そして芝居の稽古後、近藤さんと鈴木さんは今日も剣の特訓。

 今の稽古場での稽古が今日までなので(とか何とか理由を付けて)、今日も飲み会。ラッパ屋の全行程を終えた鈴木聡さんも顔を出される。ただし、私は体調がまだ戻らず、断腸の思いで失礼する。


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まとめて『ハゲレット』通信 [日記/2006年]

更新が滞ってごめんなさい。稽古は順調だったのですが、私の体調がそうでもなかったので。ご心配には及ばないのですが。

 

2月8日(水)

 今までに手を付けた所を一通りさらう。稽古後、音楽の久米さんが、劇中歌2曲を持って来てくれる。

 

2月9日(木)

 2幕後半をさらった後、3幕に入る。稽古後、ヘアメイクの打ち合わせ。この作品ではヘアメイクは、とてもとてもとても大きなウェイトを占めている。
 稽古後、役者の何人かは飲みに行ったらしい。誘われていたけど、用心して失礼する。

 

2月10日(金)

 稽古前に音響打ち合わせ。稽古の方は、昨日やった3幕の前半をさらい、その続きを1シーンだけ新規に。
 少人数、短時間の稽古でした。

 

2月11日(土)

 少しおさらいをした後、3幕の後半、そして4幕冒頭へ突入。芝居の稽古後、近藤さんとレアティーズ役の鈴木浩介さんは剣の稽古。
 剣の指導は、『浪人街』のあの立ち回りを作り出した渥美博さん。渥美さんはいつもニコニコしてるけど、教わる2人は凍り付いている。


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『ハゲレット』通信 [日記/2006年]

2月7日(火)

 2幕の前半をさらった後、2幕の後半に入る。

 『ハゲレット』に登場するもう1人の女性、王妃・ガートルードを演じるのは久世星佳さんである。久世さんは元宝塚・月組のトップスター。退団後の経歴がそれらしくないので、ご存じ無い方もいらっしゃるかもしれないが。
 私は
『蜘蛛の巣』『鹿鳴館』『虹の橋』でご一緒したが、歌劇団在団中の久世さんも良く知っている。私は演出家デビューする以前に東宝製作の舞台の演出助手や舞台監督を10年以上やっていて、当時は宝塚歌劇団の東京公演の舞台監督も我々のテリトリーだったのである。

 久世さんは、堅い作品でも柔らかい作品でも、きつい女でもかわいい女でも、存在感たっぷりに演じ分ける。『ハゲレット』のガートルードはシェイクスピアの原作以上に「女」の部分が書き込まれているので、今回はしっとりとした久世さんをご覧いただける筈である。


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『ハゲレット』通信 [日記/2006年]

2月6日(月)

 おととい稽古した場面をさらった後、その続きの2幕前半に手を付ける。

 オフェーリアを演じるのは笹本玲奈さん。先月の日生劇場『ベガーズ・オペラ』を終えたばかりだが、この後も『レ・ミゼラブル』『ミー&マイガール』と大作ミュージカルが目白押しの若きミュージカル・スターである。
 13歳の時に『ピーター・パン』のオーディションで選ばれて、タイトル・ロールでデビュー。以後次々と大作ミュージカルに出演し、弱冠20歳ながら最早ベテランと呼びたい様なキャリアを誇っている。私は『イーストウィックの魔女たち』でご一緒したのだが、意外な事に、ストレート・プレイはこの『ハゲレット』が初めてなのだそうである。

 シェイクスピアの作品には、そもそも女性の登場人物が少ない。シェイクスピアの当時はまだ女優という職業が存在せず、女性の役は女装した男優や少年俳優が演じていたらしい。
 そんな事情もあって、『ハムレット』でも女性のキャラクターはオフェーリアと王妃・ガートルードの2役しか出てこない。

 それは『ハゲレット』でも一緒で、稽古場はむくつけき中年男たちばかり。その中で玲奈さんは、まるで一輪のローズマリーである。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40バージョン 千秋楽 [日記/2006年]

2月5日(日)

 お陰様で、東京ヴォードヴィルショー『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40バージョンも本日無事に千秋楽。

 心配された動員の方も、劇団員の頑張りもあって、終わってみれば何とか形になっていた。ご来場くださった皆さん、本当にありがとうございました。
 舞台の仕上がりについてはご覧頂いた方々に委ねたいが、出来の良い回もあったし、そうでない回もあったと思う。ただ、劇団にとっては、特に今回出演した劇団員たちにとっては、掛け替えのない貴重な経験になった筈である。

 この貴重な経験が、1年後、2年後、或いは5年後、10年後に花開く事を願って、『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信を終えたいと思う。もし彼らが本当に5年後、10年後に花開いたとしたら、それは、今回ご来場くださった皆さん方のお陰である。

 お付き合いくださってありがとうございました。


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『ミー&マイガール』公式ページ リニューアル! [その他]

『ミー&マイガール』の東宝公式ページがリニューアルされた。

「製作レポート」のページではスチールの撮影風景も見る事ができるので、どうぞ覗いてみてください。


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『ハゲレット』通信 [日記/2006年]

2月4日(土)

 1幕の1場、2場を読み合わせ。その後少し立ってみる。

 タイトルロールのハムレットを演じるのは近藤芳正さん。近藤さんとの付き合いはそれほど多くはないが、長い。東京サンシャインボーイズの最終公演『東京サンシャインボーイズの「罠」』以来で、その後は『笑の大学』があり、『ラ・テラス』があった。

 『東京サンシャインボーイズの「罠」』も『笑の大学』も台本が遅れ、稽古場での近藤さんというと必死に台詞を覚えている姿ばかりが思い出される。『ハゲレット』の台本は無事に仕上がったので胸を撫で下ろしていたのだが、今日の近藤さんは稽古前も、稽古の間の休み時間も、稽古後も、必死に台詞と格闘していた。

 ハムレット役はほぼ出ずっぱりである。そして、原典に比べるとコンパクトになっているとは言え、台詞の量も膨大である。

 「必死に台詞と格闘する男」という近藤さんのイメージは、今回も変わりそうもない。


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『ハゲレット』通信 [日記/2006年]

2月3日(金)

 昨日に続いて読み合わせ。

 昨日のブログに、「『ハムレット』上演とは縁遠そうな俳優ばかりが集まった」、と書いたのだが、リサーチしてみると、ベンガルさん、石田さん、久世さんなど、シェイクスピア経験者が何人もいらした。
 シェイクスピア初心者なのはむしろ私で、もう20年以上劇場暮らしをしているにも係わらず、シェイクスピアは今回が初めてである。
困った時はベンガルさんに教えて貰おう。

 昨日のブログには、「『ハゲレット』『ハムレット』そのものなのである」、とも書いた。が、あの膨大な原典をそのまま上演するわけではもちろん無い。場面も整理され、オリジナルが20シーンであるのに『ハゲレット』は12シーン。有名なモノローグなどはもちろんあるが、それでも現時点での目標は「上演時間2時間、休憩なし」である。

 そうなればいいなあ。


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『ハゲレット』通信/稽古始まる [日記/2006年]

2月2日(木)

 本日より『ハゲレット』の稽古開始。

 『ハゲレット』は、シェイクスピアの4代悲劇の1つである『ハムレット』を、ラッパ屋の鈴木聡さんが「良く分かり、しかも笑える」様に脚色した悲劇である。『ハムレット』のストーリーをもじって別の話が展開したり、似て非なる名前のキャラクターが活躍したりするコメディ化ではない。

 ストーリーも登場人物も全てオリジナルの『ハムレット』通りなので、そうでないものを期待していた人は今すぐにイメージを修正しておいていただきたい。

 『ハゲレット』のそもそもの始まりは、鈴木さんが・・・

 『ハムレット』は初演された当時の大人気作品である。大人気作品であると言う事は、広く大衆に愛されたという事である。広く大衆に愛される為には娯楽の要素が多分に在った筈である。
 ならば、『ハムレット』を文学的に解釈するのではなく、大ヒット作品の上演台本として捉え直してみよう。そして、現代ではよく分からなくなってしまった部分、書き込み不足で理解し辛い部分を補って、現代日本の観客が観て楽しく、しかもよく分かる『ハムレット』を作ろう。(文責・山田)

 ・・・みたいな事を考え付いた所から出発した。『ハゲレット』『ハムレット』のパロディをやろうとする作品なのではなく、むしろ『ハムレット』そのものなのである。

 そして、稽古場には今までの『ハムレット』上演とは縁遠そうな俳優ばかりが集まった。このひと癖もふた癖もある顔ぶれで、「今までにない楽しい、そしてよく分かる」シェイクスピアに、大まじめで取り組んでみよう、と思うのである。


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観劇記/1月 [観劇記/2006年]

『Shoes On! 7』 博品館劇場
 久しぶりに観た『Shoes On!』は以前の印象より格段に洗練されていた。しかしこれでファイナルとは!
 何のしがらみもなく観たので素直に、そして大いに楽しんだ。彼らとは世代も近いので、やりたい事、やっている事が手に取る様に分かる。私だって、そもそもはこういうものがやりたかったのだから。ああ、ショーがやりたいなあ・・・。

『ベガーズ・オペラ』 日生劇場
 ジョン・ケアード渾身の一作。キャスト一同も製作陣も、その要求に良く応えた。日本側スタッフの仕事もクォリティ高く、随所に光るものがある。観客参加型でもあり客席は大いに盛り上がっていた。何よりチケットが無い事が素晴らしい。
 ただし、作品としては大きな問題をはらんでいる。肝心要の劇中劇構造が機能していない!

ラッパ屋『あしたのニュース』 THEATER/TOPS
 執筆の遅れが心配された鈴木聡さん率いるラッパ屋の新作。が、無事開幕。
 相変わらず誠実で、後味の良い舞台作りである。そしてここの役者陣は見事に化ける。作品毎にキャラも役所も、大したものである。この劇団が持っている洒落っ気とモラルが私は大好きである。


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『大騒動の小さな家』 DVD発売中! [その他]

 一昨年から昨年にかけて全国を回った『大騒動の小さな家』のDVDが発売されている。

 西村雅彦さんの事務所「OREGA.NET」のホームページから「DVD販売」をクリックすれば詳細を見る事ができるので、興味のある方は覗いてみてください。
 ダブルキャストそれぞれのヴァージョンを収録した豪華2枚組で、千秋楽のカーテンコールの様子など、映像特典も入ってます。


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初日! 『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40バージョン [日記/2006年]

1月28日(土)

 初日。昼の部はAキャスト、14時開演。夜の部はBキャスト、19時開演。

 舞台の熱気が伝わって来たのか、暖房の温度設定が上手く行かなかったのか、たぶん後者だが、私の座っていた客席最後部は本番中かなりの暑さであった。
 舞台の方は、初日の所為か特にAキャストに堅さも見られたが、出トチリもあったが、「風」を「水」と言ったりもしたが、ABそれぞれが本公演とは違う楽しい舞台に仕上がったのではないかと思う。

 夜の終演後、客席で初日の乾杯。松戸公演を終えたB作さん、あめくさん、佐渡さんも駆け付けてくださった(ただし今日は芝居はご覧になっていない)。
 本多劇場近くの店に場所を移して、B作さん、あめくさん、大森さん、まいどさん等と祝杯を挙げる。わっ、覚兵衛3人の揃い踏みだ。
 その後、同じ下北沢の駅前劇場で本番中の市川勇さん(劇団員!)も加わって、参加者全員がくたびれ果てていると言う不思議な一行の酒盛りが、さして盛り上がりもせず、そこそこ和やかに続いたのであった。

 今日で『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信は終了です。公演は2月5日までやってますので是非お出掛けください。
 次は『ハゲレット』通信。意外とすぐに始まります。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月27日(金)

 舞台稽古デー。

 まずAキャストで昨日の続きの場当たり稽古。続いてBキャストで場当たり稽古。途中、殺陣の確認などを挟んで、Aキャストの通し舞台稽古。更にその後Bキャストの通し舞台稽古。死ぬかと思った。

 U-40バージョンは劇団の「若手を中心とした」公演と言う位置付けなので、キャストの皆さんも搬入や仕込みなどを手伝う。その上で連日の稽古である。それも通常よりも少ない持ち時間の中で、アプローチの異なる2バージョンの、である。

 どうか疲れが出ません様に。

 その全てに付き合ってくれているスタッフ一同の踏ん張りにも頭が下がる。本公演とは比べものにならない過酷な条件にも係わらず、本公演に劣らないクォリティの舞台を用意してくれた。

 感謝しています。

 と言うわけで、お客様をお迎えする用意は調った。明日は初日。Aキャストは14時開演、Bキャストは19時開演である。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月26日(木)

 下北沢のザ・スズナリにて仕込み、場当たり稽古。

 ザ・スズナリに三谷作品が掛かるのはいつ以来であろうか。『ビリケン波止場のおさらばショップ』以来の事か。・・・と思って今ちょっと調べてみたら『彦馬が行く』の初演以来でした。

 さて、ザ・スズナリ規模の公演としては贅沢すぎる位の、立派なセットが出来上がった。今日と明日の2日間で、照明・音響のデザインと芝居の細かな調整をやり終えねばならない。後は時間との戦いである。
 しかし内容の異なるダブル・キャストというのはやはり大変である。俳優たちの体力が持てばいいのだが。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月25日(水)

 稽古前に『ハゲレット』の、今日はアクションの打ち合わせ。

 そしてU-40はいよいよ稽古場最終日。B、Aの順で通し稽古。
 稽古終了後に小道具などの搬出があるので、今日の駄目出しは手早く済まそうと考えて稽古に臨んだ。だが実際にはいつもより入念にやってしまった。肝心な時ほど我が儘になる、演出家の悪い癖である。

 ただし、駄目出しが多かったのは今日の芝居が悪かったからではない。この2、3日は日進月歩という感じで、ABともに日々芝居が良くなって来ていた。今日もそれぞれにとても良い出来であった。
 矛盾している様に聞こえるかも知れないが、出来が良いほど悪い部分が見えて来るのである。それに、劇場入りしてからの持ち時間もそれほど潤沢ではない。それで、最後の悪あがき、となった次第であった。

 明日はザ・スズナリに移動して仕込み、そして場当たり稽古。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月23日(月)

 今日は通し稽古の後に大きなイベントが企画されていた。なのでそそくさと、単刀直入に、BAの順番で通し稽古。両チーム共に、もう少し時間が縮まってくれると嬉しいのだが。

 稽古後のイベントの事は劇団の稽古場日誌をどうぞ。

 

1月24日(火)

 稽古前に『ハゲレット』の美術打ち合わせ。『ハゲレット』の方も来週から稽古が始まるのだ。

 さて、U-40だが、こちらの稽古場は残す所今日、明日の2日のみ。泣いても笑っても土曜には幕が開くのである。ならば、できれば笑いたい。
 今日はABの順で通し稽古。少し時間が縮まってきた。良い兆候である。

 稽古後に開演アナウンス録り。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月22日(日)

 本日より通し稽古開始。

 そして、今日からは時間差ダブルヘッダー稽古ではなく、Aキャスト&Bキャストの双方が終日稽古場に詰めている。なぜなら、AB双方のキャストが揃っていないと通し稽古ができないからである。何故できないのかは、今はまだ詳しく書けないのだが。

 稽古途中の休憩時に、劇団のマネジメント・チームの計らいで豚汁と炊き込みご飯が振る舞われた。ここの所コンビニのものばかり食べていたので、こういう温かい食事は涙が出るほど嬉しい。
 ごちそうさまでした。本当に美味しかった。6㎏落とさなきゃいけなかったんだけど。


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よくある質問 『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40バージョン [その他]

Q/『龍馬の妻とその夫と愛人』の本公演を観たのですが、本公演を観ていればU-40バージョンを観る必要は無いのでしょうか?

A/そんな事はありません。

 U-40バージョンは、下北沢のザ・スズナリでの上演です。劇場のサイズが本公演より一回り小さくなると言うわけです。それに伴いセットも一回り小型化されていて、作品の世界にはより相応しい雰囲気となっています。
 もちろん台本は本公演と同一で、演出も原則的には本公演を踏襲していますが、動きやニュアンス、役作りなどは、本公演をコピーせずにU-40のキャストたちがゼロから考えてやっています。
 ですから、本公演を観た人にも新鮮な気持ちで楽しんでいただく事ができるのです。むしろ本公演を観た人の方が楽しんでいただけるかもしれません。

 

Q/『龍馬の妻とその夫と愛人』の本公演を観ていないのですが、本公演を観ていないとU-40バージョンは楽しめ無いのでしょうか?

A/そんな事はありません。

 U-40バージョンでは本公演のパロディをやっているわけではありません。『龍馬の妻とその夫と愛人』に真っ正面から取り組んでいます。ですから、U-40単独でも十分に三谷作品の面白さを堪能していただくことができるのです。更に、舞台と客席の近さや一体感は本公演以上ですし、何より本公演よりリーズナブルです。
 ですから、本公演を観ていない人にも安心して楽しんでいただく事ができるのです。むしろ本公演を観ていない人の方が楽しんでいただけるかもしれません。

 

Q/U-40バージョンにはAキャストとBキャストがありますが、はっきり言ってどっちが面白いのでしょうか?

A/そんな事はあり

 何かと差し障りがあるのではっきり言えないんです。が、本公演とU-40で動きや役作りが異なる様に、AキャストとBキャストの間でもかなりそのニュアンスは異なります。それぞれの役者の役作りを見比べるのも一興かと思います。それにAB通し券はそれぞれのチケットを単独で買うより1.000円割引になりますからね。
 ですから、この際AもBも両方観てしまう、と言うのはいかがでしょう? むしろAを観た人の方がBを、Bを観た人の方がAを楽しんでいただけるかもしれません。

 

Q/チケットは完売ですか?

A/そんな事はありません(・・・)。

 
ウィーク・デーは特に狙い目です。ことによると、自分1人で舞台を独占している様な錯覚に陥る事もあるかもしれません。詳しくは劇団東京ヴォードヴィルショーさんのホームページをご覧ください。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月20日(金)

 昨日とは先攻後攻交代して、今日はBキャストから稽古。

 劇団ホームページの稽古場日誌が充実して来たので稽古の内容はそちらに譲るが、まあ順調と言えば順調、物足りないと言えば物足りない、今は丁度そんな難しい時期に差し掛かっている。
 三谷作品の難しさは、「そのまま何の工夫もなく演じても観客にはそれなりに面白い」と言う部分にある。戯曲の完成度に俳優が負けない為には、俳優には余程の覚悟と集中が必要だ、と言う事である。

 特に、今回抜擢された京極、玉垣、奈良崎、村田の4人にはがんばって欲しいと思う。今までのところ君たちは実に良くやっている。良くやっているが、しかし今まで以上に必死になって貰いたい。君たちにとって今回の公演は、正に千載一遇のチャンスである筈なのだから。

 稽古後は『ハゲレット』の音楽打ち合わせ。『ハゲレット』で音楽を担当してくださるのは久米大作さんである。


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最後の『演出実習Ⅱ』、そしてU-40通信 [日記/2006年]

1月19日(木)

 日大芸術学部演劇学科演出コース1年生の授業『演出実習Ⅱ』。今日はその今年度最後の授業であった。

 昨年の4月14日に1回目の授業を行い、以来今日まで、「演出」と言う捕らえ所のない仕事について学生たちと一緒に考えて来た。私にとっては初めて通年で受け持った授業でもあったので、毎回が試行錯誤であり、寄り道や脱線の連続であった。

 まだほとんど高校生と言った感じの者が多かった学生たちも、この1年で随分と垢抜けた。私の方は、顔と名前を一致させるのが骨折りだった。彼らの抱える不安や疑問は私から見れば実に他愛ないものだったが、彼らと接する事は、私には自分のあのころを思い出させてくれる貴重なものだった。授業に顔を出さなくなった生徒も何人かいた。

 4月からの新年度も、新入生を迎えての『演出実習Ⅱ』をやらせていただく事になっている。今年度は「優しく気さくな授業」を心掛けていたのだが、新年度は「厳しく真面目な授業」を試してみようか、と考えている。

 どんな出会いが待っているのであろうか。

 午後は所沢から取って返してU-40の稽古。先攻のAキャストは1幕を中心におさらい、後攻のBは全場面を当たる。

 芝居の手順が一通り付いたので、殺陣の石田さんにそれぞれの形をチェックして貰う。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月18日(水)

 1幕を稽古。と言っても1幕を当たるのはほぼ10日ぶりである。俳優たちも不安だったであろうが、はっきり言ってこっちも良く覚えていない。お互い様である。

 稽古中、今日は長野公演から帰った山口良一さんが立ち寄ってくださった。長野と言えば「おやき」である。私的には善光寺門前の七味唐辛子なのだが、それはともかく、山口さんから「おやき」の差し入れを頂いた。ごちそうさまでした。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月17日(火)

 Aキャスト、Bキャストとも、どうにかラストシーンまで辿り着いた。予想していたよりやや時間はかかったが、その分内容的にはとても充実していると思う。

 ・・・・・・。

 明日は、やりっ放しにしてある1幕へ戻って、細かな伏線などをもう一度掘り起こして行こうと思う。

 ・・・・・・。

 くたびれちゃった。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月16日(月)

 Aキャスト、Bキャスト合同で衣裳合わせ。

 このところA、B別々の稽古だったので、久しぶりに賑やかな稽古場で嬉しい。衣裳合わせの後の稽古も、A、Bを短時間で入れ替えて進行。私は楽しかったが、A、B両方に出ていて、それぞれで動きの段取りがまるで違う村田君は大変だったに違いない。

 稽古途中、石井愃一さんが何の前触れもなく顔を出し、稽古場に無用な緊張感が走る。程なく退出されましたけど。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月14日(土)

 稽古中に負傷者が出た。

 その瞬間は大した怪我ではない様にも思えたのだが、患部をよく見てみると案外深刻そうである。大事を取って病院に行って貰うことにしたのだが、患者を送り出すや否や、稽古場では早速代役捜しが始まった。
 手近な所で、いま現在稽古場にいる誰かから始まって、稽古の必要がない本公演の出演者、或いは本公演に付いて回っている若手の誰か、そして本公演に出演していないベテラン劇団員、果てはかつて劇団に所属していた人たちの名前まで登場した。

 もちろんこれは99%冗談なのだが、1%は冗談ではなかったかもしれない。Show must go on、舞台人の悲しい性であろう。

 病院から戻った患者は、我々の半ば捨て鉢な盛り上がりとは裏腹に、至って平穏であった。幸か不幸か(って、幸に決まってるけど)怪我の程度も大したことはなく、何事もなかった様に稽古は再開された。

 めでたし、めでたし。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

ようやく劇団東京ヴォードヴィルショーの公式ページが動き出した!
公演情報の詳細に加え、稽古場日誌もスタートした。Diaryページでは制作日記も再開された。
BBSでは全国を旅公演中の本隊の動静を伝える『若手・時吉レポ』も読む事ができ、これであなたも『龍馬の妻とその夫と愛人』三昧だ!


1月11日(水)

 今週はBキャスト、Aキャストの順番で稽古中。書き忘れたが、虎蔵の村田君はようやく昨日登場シーンを迎えた。「満を持して」とは正にこの事であろう。どうでもいいけど。

 Bキャストのおりょうは奈良崎まどかさんである。歴代おりょうの中では最若手となり、極めて現代っ子的なおりょう像を見せてくれている。
 元来三谷作品は、女性の登場人物よりも男性の方にユニークで魅力的なキャラクターが多いのだが、『龍馬の妻とその夫と愛人』は、珍しく女性のキャラクター描写にも力が入っている。「おりょう」という役もそれだけに演じ甲斐がある訳だが、本公演のあめくさん、そしてU-40バージョンのダブルおりょう、それぞれに持ち味が違うので実に面白い。
 是非見比べていただきたいと思うが、最若手の奈良崎おりょうも大健闘だと思う。1月14日から公開の三谷幸喜監督作品『THE有頂天ホテル』にも怪しげな芸人の1人として登場しているので、お見逃し無く!


1月12日(木)

 木曜日なので、午前中は日大芸術学部・所沢で授業。都内へとんぼ返りして、Bキャスト、Aキャストと稽古。

 稽古の方もいよいよ佳境に入って来た。場面は既に2幕の後半に突入し、第4の登場人物・虎蔵を迎え、覚兵衛&松兵衛の凸凹コンビは果たして目的を達成する事ができるのか!? と言う所まで到達している。
 以前より、Aキャスト、Bキャストで芝居の作りが変わってもいいじゃないか、と言うつもりで稽古している事は書いて来たが、2幕に入ってからその傾向はより強くなっている。と言っても台本もセットも音楽も一緒なのだから、観客が持ち帰る楽しさや気分は変わらない筈である。筈ではあるが、その楽しさはキャストによって相当違うものになるだろう。

 できればAキャスト、Bキャストの両方を観ていただきたいと思う。相乗効果で、面白さも倍増する事請け合いである。


1月13日(金)

 今日はBキャストのみの稽古。

 正直言ってホッとしている。
 何しろ、連日9時間稽古場に缶詰なのである。そしてAキャスト、Bキャストそれぞれの良さを最大限に引き出す為に、既に出来上がっている本公演とも違う新しい人物像を試している。当然それに伴って新しいアイデアも必要になるし、苦心惨憺してようやく形になった場面も、キャストが交代すればまた1からやり直しである・・・。

 今日はBキャストのみで、本当にホッとしました。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月10日(火)

 ここんとこso-net Blogが重たくて適いませんねえ。困ったもんです。それはともかく・・・。

 今日はBキャストから稽古。

 Bキャストの覚兵衛は大森ヒロシさん。大森さんは昭和63年の入団なので、Aキャストのまいどさん、美江さんより劇団ではちょっと先輩である。U-40では最長老と言う事になる(こんな書かれ方、嬉しくないか)。
 大森さんも色々な所で顔を見かける俳優さんである。2003年の『その場しのぎの男たち』では、ドラマの舞台となるホテルの支配人を演じていた。一見柔らかな物腰の大森さんだがそのツッコミは鋭く、そして容赦ない。
 Bキャストは大森さん以外はみんな劇団の若手なので、大森さんの負担もそれなりに大きい筈である。が、大森さんはそんな風をまるで見せずに、稽古場を実にいい雰囲気で取り仕切っている。

 やっぱり苦労して来た人は違うなあ(こんな書かれ方、嬉しくないか)。

 稽古後、大道具の発注。美術デザイナーの石井強司さん、舞台監督の岡嘉洋さん、そして大道具製作会社C-COMの桜井さん、他で。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月9日(月)

 祝日を日曜日と連動させる様になって、その日が何の日であったのか、とか、その日を特別な思いを持って過ごす、と言った感覚が薄らいでしまった様な気がする。
 今日も、晴れ着を召した善男善女とすれ違って初めて、今日は成人の日であったか、と思い至る始末。成人の日と言えば1月15日だったじゃんよう!

 さて、今日はAキャストのみの稽古、しかも小林美江さんはお休み。虎蔵の村田君は来てくれているのだが、まだ出番に達せず、今日も覚兵衛&松兵衛コンビだけの、寂しさが募る稽古であった。
 松兵衛の玉垣君は平成12年東京ヴォードヴィルショー入団組。Bキャストの京極君、奈良崎さん、そして今回演出助手を務めてくれているフジワラマドカさんも12年入団で、この4人は同期生である。

 平成12年(2000年)と言うのは『龍馬の妻とその夫と愛人』が初演された年で、なのでこの期の連中は、当時新人として稽古場に貼り付いていた。それでこの期の連中とはそのころしょっちゅう飲みに行っていたのである。ただし飲みたくて飲んでいた訳ではなく、三谷君の台本が遅れ、稽古したくてもできなかった為なのだが。

 その頃の印象で、玉垣君は酔うと人格が変わる、と言う風に刷り込まれている。聞けば、6年経った今もそれは変わっていないらしい。未だに駅のホームから転落したのに記憶がない、と言うような生活を送っているらしい。
 そんな玉垣君が大先輩まいどさんの胸を借りて、いま必死に自分なりの松兵衛を作り出そうと悪戦苦闘している。悪戦苦闘するのはいいのだが、思いばかりが空回りして一向に成果が現れて来ない。
おそらく、酒量は増加の一途であろう。

 あ~あ・・・。

 稽古後は『ハゲレット』の舞台美術打ち合わせ。素敵なセットになりそうだ。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月7日(土)

 今日も稽古はAキャストから。

 Aキャストでは「覚兵衛」のまいど豊さんと「おりょう」の小林美江さんが劇団の中堅どころで、「松兵衛」の玉垣光彦さん、「虎蔵」の村田一晃さんは言うなれば若手である。

 まいどさんと小林さんは平成元年ヴォードヴィルショー入団の同期である。
 小林さんは、演劇のチラシを貰うと必ずどこかに名前を見かける、知る人ぞ知る売れっ子で、それもモーニング娘。から明治座まで、活躍の場は実に幅広い。水谷龍二作品の常連さんでもあり、達者でキュートなコメディエンヌである。
 まいどさんは、我が家では『仮面ライダー響鬼』で、布施明さんにお尻を叩かれたお巡りさん、として有名である。この人の身上はスマートな「ボケ」にある、と私は思っているのだが、今回は「ツッコミ」役の覚兵衛に配してしまった。ツッコミながら同時にボケまくる2幕の前半こそが、まいど覚兵衛の見せ場となるのではないだろうか。そんな予感がする今日この頃である。

 劇団東京ヴォードヴィルショーさんのホームページはなかなか更新されないので悪名高いのだが、それでも今回のU-40バージョンのキャストたちのプロフィールなどを閲覧する事はできる。

 どうぞ覗いてみてください。


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月6日(金)

 稽古前に新宿で『Top Stage』誌の取材。Creators Interviewと言う連載ページがあって、そこに載せていただけるらしい。大したことは喋っていない筈なので、もし記事が面白かったら、それはライターさんの才能によるものである。

 さて、稽古は今日もAキャストから。今日は登場人物全員が揃った。と言っても、虎蔵役の村田君はまだ出番がやってこない。なので稽古しているのは多い時でも3人である。
 1人だけシングルキャストの村田君は、当然ながらAB両キャストの稽古に参加している。昨年中の稽古から参加してくれているのだが、これが未だに登場シーンに辿り着かない。ひょっとすると、いま彼は我々スタッフ以上にしんどい事になっているのかもしれない。

 村田君、すまん。

 


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『龍馬の妻とその夫と愛人』U-40通信 [日記/2006年]

1月5日(木)

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、正月ボケも抜けぬまま、本日より稽古再開。本日より稽古時間を前半と後半に分けるダブルヘッダー・スタイルになり、前半をAキャスト、後半をBキャストが稽古。

 『龍馬の妻とその夫と愛人』は、ただでさえ登場人物が4人しかいなくて稽古場は寂しいのだが、その上今日はそれぞれのチームに欠席者が1人ずついて、寂しさ倍増、寒さが余計身に凍みる稽古場であった。
 しかし稽古の中身は至って順調である。と言っても、まだ両チームとも出だしの覚兵衛&松兵衛のシークェンスをやっている段階に過ぎないのだが。それでも、それぞれの個性やキャラクターが地に着いてきた様子で、新しい『龍馬の妻・・・』誕生を予感させてくれる。

 特にBキャストの京極松兵衛は、本公演の平田さんや山口さんとはまるで違う、観る者全てを苛つかせる松兵衛で、この「一旦観客を敵に回す作戦」が果たして吉と出るのか凶と出るのか、大いに注目であろう。

 それにしても、ダブルヘッダーの稽古は、やはり演出家とスタッフには重労働である。12時~21時、だからね。


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