ワダエミの衣装世界 [日記/2005年]
11月26日(土)
ワダエミさんの衣装展が開かれている。今日がその初日で、早速出掛けて来た。
ご承知の通り、ワダエミさんは世界的な衣装デザイナーである。どのくらい世界的かというと、アカデミー賞もエミー賞も受賞されているくらいである。今回の展覧会ではそのトロフィーも展示されている。こうなったらトニー賞も是非取っていただきたい。
私は昨年の舞台『浪人街』でワダエミさんと仕事をした。その『浪人街』の衣装も今回展示されていて、それらは特別に来場者が触れる事ができる様になっている。
ワダエミさんの衣装は、色彩と素材にこだわりにこだわった末に生まれてくるもので、そのことは本展からも明らかである。本展では他にも、黒沢明監督の『夢』の有名な等身大の雛人形の衣装であるとか、チャン・イーモウ監督の色彩鮮やかな『HERO』の衣装、舞台作品では新国立劇場のオペラ『マクベス』や、音楽劇『コーカサスの白墨の輪』、他にも京都清水寺の『青龍会』など、普段なかなか目にする機会のない作品が並んでいる。
会場のプロデュースもワダエミさん自身が手掛けられていて、これもまた一見の価値があるだろう。ワダエミさんの執念と愛情がたっぷり込められた、本当の本物に触れる事のできる貴重な機会だと思う。
ワダエミの衣装世界/12月25日まで 外苑前の梅窓院・祖師堂ホールにて
詳細はTBSさんのホームページをご覧ください。
「SHARO代官山」のプレス担当さん、トラックバックありがとうございました。
普段私は「衣裳」と言う字を使うんですけど、ワダエミさんの場合は「衣装」なんですよね。
お気づきでしたか?
by 山田和也 (2005-12-19 09:09)
本日ようやく行ってまいりました。
浪人街の衣装に触ることが出来て感動しました。着物はどれも見た目よりもずっと軽く感じました。
最終日だからかワダエミさんがいらっしゃって、お言葉を聞くことも出来ました。出口では勢いあまって握手までしていただきました。ありがたい。
by 西本由香 (2005-12-25 23:14)
『浪人街』の衣装は、1デザインにつき同じものが何点も作られていました。濡れたり、血に染まったり、あるいは激しい立ち回りで破れたりしても、2回公演の2回目がスムーズに行える様に、との配慮からです。
ワダエミさんは、稽古期間から本番の衣装を着用する様に指示しました。そうする事によって衣装が俳優たちの身体に馴染み、決して写実的なデザインではないあの衣装が、紛れもない本物に見えて来るのでした。
『ワダエミの衣装世界』に展示されていた『浪人街』の衣装は、恐らく本番で着用されていた物ではなかった筈(上記の、何点も用意された内の予備分?)です。それで、一見重量感がある様に思えたのではないでしょうか。
by 山田和也 (2005-12-27 06:48)
身体になじませる為とは言え、あの衣装を初めから着ることができるなんて、贅沢ですなぁ。
by 西本由香 (2005-12-27 22:38)