SSブログ

『ハゲレット』通信/稽古始まる [日記/2006年]

2月2日(木)

 本日より『ハゲレット』の稽古開始。

 『ハゲレット』は、シェイクスピアの4代悲劇の1つである『ハムレット』を、ラッパ屋の鈴木聡さんが「良く分かり、しかも笑える」様に脚色した悲劇である。『ハムレット』のストーリーをもじって別の話が展開したり、似て非なる名前のキャラクターが活躍したりするコメディ化ではない。

 ストーリーも登場人物も全てオリジナルの『ハムレット』通りなので、そうでないものを期待していた人は今すぐにイメージを修正しておいていただきたい。

 『ハゲレット』のそもそもの始まりは、鈴木さんが・・・

 『ハムレット』は初演された当時の大人気作品である。大人気作品であると言う事は、広く大衆に愛されたという事である。広く大衆に愛される為には娯楽の要素が多分に在った筈である。
 ならば、『ハムレット』を文学的に解釈するのではなく、大ヒット作品の上演台本として捉え直してみよう。そして、現代ではよく分からなくなってしまった部分、書き込み不足で理解し辛い部分を補って、現代日本の観客が観て楽しく、しかもよく分かる『ハムレット』を作ろう。(文責・山田)

 ・・・みたいな事を考え付いた所から出発した。『ハゲレット』『ハムレット』のパロディをやろうとする作品なのではなく、むしろ『ハムレット』そのものなのである。

 そして、稽古場には今までの『ハムレット』上演とは縁遠そうな俳優ばかりが集まった。このひと癖もふた癖もある顔ぶれで、「今までにない楽しい、そしてよく分かる」シェイクスピアに、大まじめで取り組んでみよう、と思うのである。


コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

コメント 5

コメントの受付は締め切りました
風韻斎

山田先生、はじめまして。
御出演者の顔ぶれに興味を持ち、今回「ハゲレット」を拝見させていただく事にしました。
昨今上演されている「ハムレット」は堅い雰囲気がしてしまい観劇を身構えてしまうのですが、今回は少しだけ気軽に!?拝見できそうなので…
シェークスピア初心者の私には、判りやすいと考えて宜しいでしょうか?
by 風韻斎 (2006-02-03 08:33) 

山田和也

風韻斎さん、コメントありがとうございました。
『ハゲレット』は、我が国シェイクスピア上演史上、最も感情移入しやすいハムレットになるでしょう。
シェイクスピア初心者の私が言うんですから間違いありません。
by 山田和也 (2006-02-04 07:29) 

風韻斎

お返事頂き、ありがとうございます。
あと1ヶ月少々で初日ですね。
私が拝見いたしますのは日程の後半ですが、今から楽しみです♪

立春を過ぎましたがまだまだ寒い折です、先生をはじめ、出演者の皆様、スタッフの皆様、風邪にお気をつけ下さいませ。
by 風韻斎 (2006-02-06 09:14) 

山田和也

どうか私を「先生」と呼ばないでください。私を「先生」と呼ぶことは、私の生徒に限り認めておりますので。
呼ばれて嬉しいのは「山田くん」ですね。抵抗がある様でしたら「和也くん」でも構いませんけど。
by 山田和也 (2006-02-06 09:32) 

風韻斎

はい、了解しました。



しかし…「山田くん」も「和也くん」も、私が言葉にするには少々勇気が必要です。
しばらくの間は『山田さん』とお呼びするのが精一杯かもしれません。
どうぞご勘弁を…
by 風韻斎 (2006-02-06 19:19) 

トラックバック 0

観劇記/1月『ハゲレット』通信 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。